2歳馬勝ち上がり評価 グランヴィノス

2022-10-10 新馬 阪神5R芝2000m
1着グランヴィノス
 
半きょうだいにヴィブロス、ヴィルシーナ、シュヴァルグランとG1ホースが多数おり注目度の高いなか、全く危なげないレース展開で完勝したグランヴィノス。
走行データから特性を見ていきます。

1F毎ラップ(秒):13.76-11.76-13.30-13.28-12.46-12.83-12.35-11.66-11.11-11.01
1F平均ストライド長(m):6.04-7.11-6.73-6.80-7.05-7.00-7.20-7.38-7.35-7.36
レースタイム:2.03.52(稍重)


ストライドはスタート後に伸ばす区間がありましたが、そのあとは落ち着かせています。隊列が決まったL1600m以降は徐々にストライドを伸ばし、ゴールまでその勢いを保っている点も高評価です。L200m区間の走りについて追記すると、L200~100mで約1.8mの上り坂がある中でストライドを維持しているので、平坦なコースであれば、さらにストライドを伸ばすことができていたと思います。レースで見た印象以上に、余力を残した上での勝利だといえます。
 
ピッチは各区間で非常にメリハリがついた推移になっています。スタートからL1600mまでは先行争いに加わらないものの、置いて行かれすぎないようにスタート時のピッチを維持しています。隊列が決まってからは大きく緩めた後、スローすぎると判断した鞍上の指示に従いL1300mからスピードアップ。ポジションを上げてからもそのペースを維持し、L700mからはペースアップ。最後の坂を上がりきるL100mまでピッチを維持し、その勢いのままゴールしています。
 
上記のレース内容について当たり前のように振り返っていますが、大体の競走馬はこんな簡単にペースコントロールができません。スローに落とした後に加速して差しやマクリを披露する馬はよくいますが「最初は速め。道中で一旦落としてからちょっとだけ加速。ちょっとだけ加速した出力を維持しつつ、最後には最高速を出すためにもう一回加速」といった、無茶振りのようなペースコントロールの要求に対し、グランヴィノスは応えられています。これは脅威です。操縦性は非常に高く、ペースが合わず能力を出し切れないで負ける展開には相当なりにくい、安定して走れるタイプだと思います。
 
ラップの数値からも操縦性の高さは窺えますが、特に注目しておきたいのはL2Fの数値です。11.11-11.01の加速ラップになっていますが、阪神内回りのコース形状を考えると、優秀な点が2つ挙げられます。
まずは、短い直線での瞬発力勝負ができている点です。阪神内回りの直線は356.5mであり、この区間で瞬発力勝負になっても対応できる最高速を出せています。これは仮の話ですが、ラストの直線が長い東京コースなどで走っていれば、10秒台の末脚が出せていたと思います。
次に、加速ラップを上り坂の区間で出せている点です。阪神内回りはL800~200mがゆるい下り坂で、L200~100mは約1.8mの上り坂があります。つまり、普通に走ればL200mは減速するのが当たり前です。にもかかわらず、11.01を0.1秒の加速ラップで出しています。登坂力が非常に高く、ちょっと気が早いかもしれませんが、ホープフルSや皐月賞が行われる、中山コースの坂を上る際も末脚を発揮できるのではないでしょうか。
 
総合するとグランヴィノスは「レースの流れに柔軟に対応し、鞍上のレースプランを遂行する能力」が高い馬でしょう。取りたいポジションにつき、ゴールまでの余力を逆算して仕掛けどころを考えられる、レースIQの非常に高い馬だと思います。クラシック路線の主役になることを期待したい1頭です。
 
馬主、佐々木主浩様。新馬勝ち、おめでとうございます。
 
※勝ち上がり時点でのMahmoud評価
★推定適性距離:2000~2400m
★評価ランク:A(G1好戦級)

ABOUT ME

にし
平日はサラリーマンをしながら、週末を競馬に費やす日々。 ささやかながら広尾TCで一口馬主を始め、たまに募集馬のカタログを眺めてはニヤニヤしている。 馬券は本命の単勝と穴軸ワイドが好み